お縫（中田青渚）は、自分が住む長屋が“善人長屋”と呼ばれていることに何とも言えない居心地の悪さを感じていた。なぜなら、表向きは善人面をした長屋の住人たちはみな、実際には表稼業とは別の顔を持つ小悪党たちだからだ。掏摸（スリ）に詐欺師に美人局（つつもたせ）、盗人(ぬすっと)に贋作師(がんさくし)に裏社会の情報屋・・・ここは “善人長屋”の通り名とは真逆の長屋なのだった。

ようやく学校にも、部活にも馴染み始めた早華胡桃は、男子生徒からも人気の的となっていた。それを良く思わないかつての学園の人気ものチアリーダー部の桃香は、胡桃を孤立させようと生徒会長と組んで罠に掛けようとする。そんな胡桃の命運を掛けて浪漫倶楽部VS生徒会長＆桃香の怖くて逃げたら負けとなる怪奇百物語勝負が行われる。相羽は、会長を怖がらせて胡桃を守ることができるのか。暗闇の体育館で始まった百物語は、絶叫と涙の展開を迎えるのだった。